頸椎椎間板ヘルニア

  1. 最近、手の痺れが気になる
  2. 首を動かと強い痛みを感じる
  3. 腕全体が重だるい

頸椎椎間板ヘルニアの症状は、複雑であり、個人差もあります。
神経からの影響で症状が出てくるのが、頸椎椎間板ヘルニアですが、特徴や原因について詳しくご紹介していきます。

頸椎椎間板ヘルニアとは・・・

まず始めに、頸椎椎間板ヘルニアについて概要を説明していきます。
頸椎椎間板ヘルニアとは首の椎間板が脊髄や神経根に圧力をかける状態を指します。椎間板は、椎骨(背骨の骨)間に位置し、クッションの役割を果たす軟骨性の構造です。ヘルニアは、椎間板の中心部が外側に飛び出し、周囲の神経組織に影響を与える状態です。

原因とリスク要因

原因

  • 加齢変化: 椎間板は年齢とともに劣化し、水分を失い、弾力性が低下します。
  • 外傷: 首への急激な衝撃や過度の負荷が椎間板を損傷させることがあります。

リスク要因

  • 加齢: 40歳以上の人に多く見られます。
  • 職業的要因: 重い物を持ち上げる仕事や長時間の座位がリスクを高めます。
  • 遺伝: 家族に椎間板ヘルニアの病歴があると、リスクが増加します。
  • 生活による影響:喫煙によってニコチンが体内に入ると、血管が収縮され、血流量が低下し症状を悪化させます。

頸椎椎間板ヘルニアの症状

  • 首の痛み: しばしば片側に強く現れます。
  • 腕や手のしびれ: 特定の神経根が圧迫されると、その神経が支配するエリアにしびれや痛みが生じます。腕・前腕・指先といった、圧迫されている神経によって異なります。
  • 筋力低下: 神経圧迫が筋肉に影響を及ぼし、特に腕や手の筋力が低下します。
  • 動きの制限: 首の可動域が制限されることがあります。

頸椎椎間板ヘルニア診断方法

  • 病歴聴取と身体検査: 症状の詳細を確認し、神経学的検査を行います。
  • 画像診断: MRI(磁気共鳴画像)やCT(コンピュータ断層撮影)が椎間板の状態を詳細に示します。
  • 神経伝導検査: 神経の伝達速度や筋電図を測定し、神経の損傷具合を評価します。

※レントゲンによる検査は、神経の状態は診断不可能ですので、精密な検査をする場合にはMRI、CTを受けることを覚えておきましょう。

頸椎椎間板ヘルニア治療法

保存療法

  • 休養と安静: 首にかかる負担を軽減します。
  • 薬物療法: 痛みや炎症を和らげるためのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)や筋弛緩薬が使用されます。
  • 運動療法: 筋力強化とストレッチングを行い、姿勢の改善を図ります。
  • 頸椎サポーターの使用:頸椎の可動域を制限させ、症状出現を抑えます。
  • 鍼灸や近赤外線治療の活用:鍼灸や近赤外線(レーザー治療)などは、症状緩和に有効的です。

手術療法

  • 椎間板摘出術: ヘルニアの部分を取り除く手術です。
  • 椎弓形成術: 神経の圧迫を軽減するために椎骨の一部を除去します。
  • 人工椎間板置換術: 損傷した椎間板を人工のものと置き換えます。

予防と管理

  • 姿勢の改善: 正しい姿勢を保つことが重要です。特に座位姿勢に気を付けましょう。
  • 適度な運動: 首周りの筋肉を強化し、柔軟性を保つことがリスクを軽減します。
  • 適切な持ち上げ技術: 重い物を持ち上げる際には正しい方法を用いることが重要です。

頸椎椎間板ヘルニアまとめ

頸椎椎間板ヘルニアは、生活の質に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、早期の診断と適切な治療により、多くの人が症状の改善と生活の質の向上を期待できます。

予防策を取り入れることで、リスクを最小限に抑えることが可能です。

頸椎椎間板ヘルニアに関する施術や運動療法などの具体的な内容については、当院へ気軽にご相談ください。