足根洞症候群
【もくじ】
足根洞症候群とは?

足根洞症候群は、足首の外側にある足根洞の炎症や機能障害によって発生する慢性的な足部の痛みや不安定性を特徴とする疾患です。主に足関節捻挫や過剰な負荷が原因となることが多く、ランニングやジャンプを多用するスポーツ選手に多く見られます。
1. 足根洞とは?関与する組織
足根洞は、距骨と踵骨の間に位置する小さな空間です。
靭帯損傷などに伴い、距骨・踵骨・腓骨の空間で痛みを感じたり動きの制限が出たりします。なので、ほとんどの場合急に痛みが出るというよりかは、捻挫なの外傷処置を怠ってしまったりしたときに二次的に起きるのが基本的な流れです。
2. 発生原因
① 足関節の捻挫
最も一般的な原因は、足関節の外側靭帯損傷(特に前距腓靭帯の損傷)を伴う捻挫です。捻挫後に足根洞内の靭帯が炎症を起こし、慢性的な痛みが残ることがあります。
足首捻挫の再発率は70%と非常に高いため、リハビリなどの処置までしっかりと行うことがとても大切になります。それらの処置を怠ってしまったりすることで、足根洞症候群を二次的に引き起こす可能性もあるので注意しましょう。
② 慢性的な過負荷(オーバーユース)
- 長距離ランナーやジャンプ競技選手では、足根洞に繰り返し負荷がかかり、炎症を引き起こすことがあります。
- 不適切な靴の使用や硬い地面でのトレーニングもリスクを高めます。
- 切り返しの多いスポーツでは、足の外側に対する負荷も高まりやすい傾向があります。
③ 足のアライメント異常
- 過回内足(overpronation):内側アーチの低下により、足根洞に過度のストレスがかかる。
- 足関節不安定症:繰り返しの捻挫により、足根洞の組織が損傷しやすくなる。
④ 外傷後の瘢痕形成
捻挫後の瘢痕組織が神経を刺激し、持続的な痛みの原因となることがあります。
3. 足根洞症候群の症状
① 足関節の外側の痛み
- 足根洞周辺の慢性的な鈍痛や鋭い痛み。
- 足を地面につけた際に痛みが増す。
- 特にランニングや長時間の歩行後に痛みが悪化する。
② 足関節の不安定性
- 捻挫後、足が「グラつく」ような感覚。
- 特に方向転換時や不安定な地面での歩行時に症状が顕著。
③ 圧痛
- 足根洞部を押すと鋭い痛みを感じる(診察時の重要な所見)。
④ 可動域の制限
- 足首を内反(内側に傾ける)すると痛みが悪化することが多い。
4. 診断
① 触診
- 足根洞周囲を圧迫すると痛みが誘発される。
② 画像診断
- X線(レントゲン):明らかな骨折の有無を確認。
- MRI:靭帯や脂肪組織の炎症・損傷の評価に有用。
- 超音波検査:炎症や瘢痕組織の評価に適している。
損傷状況に関しては個人差があるため、検査が必要になることもあります。はっとりはりきゅう接骨院では、地域医療との連携はもちろんですが関東圏のドクターとにつながりもございます。
状況に応じた処置が可能になってきます。
5. まとめ
足根洞症候群は捻挫後に適切なリハビリを行わない場合に発生しやすい疾患であり、早期の診断と適切な治療が重要です。
足首の痛みが持続的に続いているという方は、一度はっとりはりきゅう接骨院へご相談ください。