自律神経の乱れ
■ 自律神経とは?

自律神経は、私たちの意思とは無関係に体内の働きを調整する神経で、交感神経(緊張・活動)と副交感神経(休息・回復)に分かれます。
この2つの神経がバランスよく働くことで、体と心は健康に保たれています。
■ 自律神経が乱れるとどうなる?
交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできなくなると、全身にさまざまな不調が現れます。
■ 主な症状

〈身体的な症状〉
- 慢性的な疲労感
- 頭痛、めまい、ふらつき
- 動悸、息切れ
- 胃腸障害(便秘・下痢・胃の不快感)
- 肩こり・腰痛・筋肉のこわばり
- 冷えやほてり
- のぼせ・発汗異常
- 眠れない、夜中に目が覚める
〈精神的な症状〉
- イライラしやすい
- 気分が落ち込む(軽いうつ状態)
- 集中できない・記憶力の低下
- パニック・不安感
- 無気力・やる気が出ない
■ 自律神経が乱れる主な原因
1. ストレス
仕事、人間関係、家事育児、病気など…心身に負荷がかかると交感神経が過剰に優位になります。
2. 生活習慣の乱れ
夜ふかし、食事時間の不規則、運動不足、長時間スマホ使用などは自律神経のリズムを乱します。
3. 睡眠の質の低下
睡眠不足や眠りが浅いと、副交感神経の働きが低下し、身体の回復が追いつきません。
4. ホルモンバランスの変化
女性の月経周期、更年期、妊娠中や産後なども、自律神経に影響します。
5. 環境の変化
気温・気圧・湿度、引っ越し、職場の移動など、急な変化も自律神経にストレスを与えます。
■ セルフケアと対策方法

1. 規則正しい生活リズムを作る
- 毎日同じ時間に起床・就寝
- 朝食をしっかり摂る(体内時計のリセット)
2. 朝の光を浴びる
太陽光は自律神経のバランスを整える「セロトニン(幸せホルモン)」の分泌を促進します。
3. 適度な運動を日課に
ウォーキングやヨガなど軽めの有酸素運動は、血流を改善し、副交感神経を活性化。
4. 深呼吸・腹式呼吸・瞑想
呼吸を整えることで副交感神経を優位にし、リラックス効果が得られます。
5. ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
38〜40℃の湯に10〜20分浸かることで、全身の血流が改善され、副交感神経が働きやすくなります。
6. スマホやPCとの距離を取る
寝る前のスマホは交感神経を刺激するため、1時間前には控えるのが理想的です。
7. カフェインや刺激物を控える
コーヒー・エナジードリンク・辛い食事などは交感神経を過剰に刺激します。
■ こんな時は処置が必要
- 長期間にわたって不調が続く
- 日常生活に支障がある
- 抑うつ感が強く、自傷念慮がある
- 原因がわからず強い動悸や息切れがある
自律神経の乱れは、鍼灸施術による東洋医学的なアプローチで効果を感じる方は多いです。この記事の内容に当てはまる方は、一度当院へご相談んください。
■ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
主な症状 | 疲労・頭痛・不眠・イライラ・めまいなど |
主な原因 | ストレス・生活習慣の乱れ・睡眠不足 |
対策 | 規則正しい生活・光を浴びる・運動・入浴・深呼吸 |
医療機関受診目安 | 日常生活に支障が出ている場合 |